honey blood
それを聞いたらなんだかかわいそうになった。



「血を飲まなきゃどうなるの?」

「死ぬよ。純血って力は強いけど、いちばん繊細だから」



繊細って…。



そんな感じには見えないけど…。



「心配なら声かけてきてあげたら?」

「なんであたしが!?」

「なんとな~く。僕は二葉の血があれば生きられるもんね~」



よくわからない…。



見て見ぬふりがいちばんだよね。



この前噛まれた指を見つめてたら少しだけ心配になった。



学校の授業はぶっちゃけ難しい。



お金さえ積めば卒業できるみたいだけど、みんな着いてってるからすごいと思う…。



昼休みが来るまで、アイツはずっと机に顔を伏せたままだった。



雪丸君が心配して声をかけるも、片手を力なく上げるだけの返事…。



他のクラスメイトは怖がって話しかけたりはしないみたい。



お昼ご飯も食べた昼休み、トイレに行こうと立ち上がった。



教室を出てから気づく…。




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