honey blood
結局なんの解決策も見つからぬまま、眠れずに夜を明かした。



最近蜜も家のことやらでいろいろあったから蜜の血を飲むのを控えてた…。



そろそろ本気で血が足りねぇ…。



「紫?顔色悪いけど…」

「薬でごまかすから平気」

「ミッチーのことは俺が解決してやる」

「父さん、俺はそこまで頼りねぇか」

「そうじゃねぇ。今は俺がこの国の長だ。責任は俺にもあるってこと」

「じゃあ命令でもしてくれよ。俺に片づけろって」



ため息をついた父さんは『任せる』と一言言った。



これは俺の問題だ。



ヴァンパイアのことは父さんの問題かもしれないけど、蜜の話は俺の問題。



俺が解決しなくてどうする。



吹雪に乗せられて学校に行った。



体が渇いて仕方ねぇ…。



久しぶりに飲んだ薬は即効性があり、だいぶ乾きは癒えた。



頭いて…。



気持ち悪い…。



「桐原?調子悪そうだけど大丈夫か?」

「あぁ…」



教室では前の席のヤツが心配していて…。



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