honey blood
事情を知ってる雪丸からはイヤな殺気に似たものが醸し出されてる…。



「雪、純血にはお前じゃ勝てねぇから…」

「紫の為なら何でもするって言ったよね?」

「お前を失うのがいちばん辛い…」

「バカ紫…」



なんで雪丸を盾にできんだよ。



俺はそんなことしたくないから。



「あっ、蜜ちゃん…」

「おはよ、雪丸君」

「おはよう…」



教室にやってきた蜜は俺を見て露骨にイヤな顔をした。



コレは離れるべきか…。



「二葉まだ来てないの~?」

「ん、まだみたいだね…」



俺に対する態度意外、なにも変わってない…。



しいていうなら雰囲気が柔らかくなった。



今の俺に蜜の甘い匂いは毒みてぇだ…。



噛みつきたくて…。



蜜の近くから離れた。



甘いんだよテメェの匂い…。



急に気持ち悪くなって教室を飛び出しトイレに駆け込んだ。



「うっ…」



久しぶりの薬はやっぱり効くわ…。



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