honey blood
俺には蜜の血が必要…。



どんなヤツの血でも物足りなく感じるし、また死にかけるのはイヤだ。



試作品だろうが、蜜を体に取り入れられんならなんだっていい。



「どうだ?」

「最高だな…」

「やっぱりなぜかお前とアイツは合うんだろうな…」

「でも若干眠いな」

「その程度の副作用なら我慢しとけ」



こんなの今まで味わったことがない。



体が楽だ…。



「雪丸は俺と調査だ」

「僕?」

「アイツがなにをしたか、探んぞ」

「了解」

「紫は早めに自分の地位を確立しとけ。あの天音ってのに先越されちゃたまったもんじゃねぇ」



自分の地位…。



それは雪丸意外に血を分けろって意味で…。



父さんに迷惑がかかる前に…。



まずは手近なヤツから誘ってみるか。



「負けんなよ、紫」

「あぁ、バックアップよろしく」

「任せとけ」



原因がわからない限り、動けない。



だけど時間がかかってもいい。



俺のもんはぜってぇ取り戻す…。



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