honey blood
紫でいっぱいになればいいのに…。



天音をあたしの中から出したい…。



「あそこのコンビニに肉まんあるらしいぞ」

「マジで!?食う~!!」

「帰ったらメシだろ?我慢しとけ」

「ヤダ、紫が肉まんなんて言ったのが悪い。だから買ってこい」

「はぁ!?俺はお前のパシリじゃねぇから!!」



紫はあたしに気を使ってる。



それは感じるんだけど…。



窮屈…。



もっと…迫ってくれたっていいのに…。



あの日以来キスだってしてない…。



ねぇ紫、あたしはもっと紫に触れたいよ…。



あっと言う間についてしまった家の前で、無意識に紫の服を掴んでいた。



「なんだよこのあり得ない感じ…」

「だ、だよね…。なんかあたし、やっぱり変だわ…」

「週末泊まりに来るか?」

「い、行かないよ!!なに考えてんの!?このドエロ!!」

「なんにも言ってねぇよ…。変なこと考えてるお前の方がエロいだろ…」



記憶が戻ってから素直になれない…。



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