honey blood
もっと一緒にいたい…。



まだ帰ってほしくない…。



キス…したい…。



「お前、顔に出てる。悩んでんなら聞いてやんぞ?」

「的外れ!!悩みなんてねぇよバーカ!!」

「あっそ…。じゃああんまり食い過ぎんなよ~」



キスしたいなんて言えるわけないじゃん。



男なら察しろよ。



鈍感、バカ、アホ!!



だけどあたしが悪いのもわかってる。



素直になれたらいいのに…。



むしろ天音のせいなのに!!



「ただいま…」

「おかえり、ご飯だよ」

「ねぇ龍太さん…」

「ん?」

「天音があたしの頭にインプットした感情は消えないのかな…」

「どうだろうね~、天音君がムリだって言ったんだよね?」

「うん…」

「調べてみようか」



この暖かい家には慣れた。



龍太さんは本当に寛大で信頼できる人。



たまに思ってることがバレてて、笑われたりするけど。



あたしの本音を知ってるから、龍太さんには隠し事はしてない。



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