honey blood
だけど紫のことと天音のことは誰に言っても解決策がない。



医療的には北斗先生が調べてくれてる。



あたしの中から天音がいなくなれば、もっと紫に近づけるのに…。



手を洗ってからご飯を食べて少し元気が出た。



「蜜~、お風呂入りなさ~い」

「はぁい!!」



マリさんもあたしを気にしてくれてて、あたしをイジメた遊佐さんがそろそろ学校に復帰するらしいと言っていた。



本気でケガしてたらしくて…。



理由を聞いたら『トラックが突っ込んだんだって。でもヴァンパイアだからそんな簡単に死なないしね~』と、笑顔で言っていた…。



絶対マリさんの仕業だと思う。



「ヴァンパイアって怖いね…」

「マリはあれでも平和主義者だよ。でも、秩序を乱したり道から外れたヤツには容赦ないね~」

「勝手に心読んだ~…」

「ごめん、ごめん。悩ましげな顔してたからつい」

「悩みが尽きないです…」

「そんな時は甘いもの!!はい、頂き物の水ようかん」

「龍太さん大好き!!」



紫にもこのくらい素直になれたらいいのに…。



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