honey blood
パンツが見えそうで、学ランを脱いで見えないように隠した。



不思議そうに俺を見上げる蜜にドキッとして…。



ダメだ、暴走しそうになるから…。



「紫って優しいよね?」

「はぁ!?なに言ってんだ!?お前、バカだろ」

「バカだよ…、ごめん…」



謝られるとまた胸が苦しくなる。



攻めてるわけじゃない。



蜜が悪いわけじゃない。



ちゃんとわかってんのに…。



「そんなとこだけ素直なんだな…」

「いつも素直だから…」

「どこら辺が?」

「今…素直じゃん…。でも蜜ちゃんは夢の世界に旅立つのだよ」

「うっせぇからさっさと旅立て」



目を閉じた蜜を見て、沸き上がるのは征服欲とか、重度の独占欲。



いつの間にこんなに蜜に惚れたのかわからない。



だけど…お前がもし、俺から逃げたら…。



俺の手で殺してやりたいとすら思う。



そんなバカなことを思った自分に心の中でため息…。



狂愛じみてて怖いって…。



< 290 / 506 >

この作品をシェア

pagetop