honey blood
だけどやるしかない。



催眠でどうにかなる気もしねぇ。



悔しいけど頼るのは天音だ…。



「やるから起こして」

「このままじゃダメなのか?」

「寝てると夢見てるからめんどくさい」



そうかよ…。



体を揺すって声をかけると、授業前だと思って飛び起きた。



「何で天音が…」

「今から天音の記憶書き換える。最後のチャンスだと思え」

「また…痛いの…?」



痛いのか…。



確かに天音が蜜の記憶をイジった時は痛がってたな…。



「壊れるから…アレヤダ…」

「少しの我慢だろ!?」

「紫はどれほど痛いか知らないから言えんだ!!」

「じゃあこのままでいいのかよ!!」

「ヤダよ!!だけどアレに耐えられるかわかんないの!!」



これしかねぇんだよ!!



このままでいたって誰もいいことねぇ!!



「蜜…、耐えてくれ…」

「ヤダヤダ!!紫はいつもそう!!あたしにヴァンパイアになんないかって言ったのも!!」

「関係ねぇだろ!!」

「死ぬかもしれないじゃん!!」



誰かに聞いたのか…。


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