honey blood
6畳ほどの部屋に荷物を置き、畳に横になった。



なんか疲れた…。



だけどここでは楽しく過ごしたいな…。



今までってあんまりいい思い出ないし。



あたしの性格に問題あるんだってのはわかってるんだけど…。



明日からやってけるかな…。



新しい畳の匂いを胸一杯に吸い込み、そのまま目を閉じた。



気がつけば朝で、慌てて荷物から制服を引っ張り出した。



「オバサンっ!!夜ご飯食べ損ねたっ!!」

「呼んだのに起きないから疲れてるのかと思って起こさなかったのよ~」

「めっちゃ損した気分…」

「林さんは色気より食い気?」

「蜜でいいよ、オバサン」

「じゃあ蜜ちゃんね~。はい、昨日のハンバーグ」



朝からガッツリ食べて、髪を整えて軽く化粧をした。



長くなった髪は最近染めて茶色になった。



さて、行きますか。



「行ってきま~す!!」

「蜜ちゃん!!帰らない時は連絡してね!?」

「はぁい」



帰らなくてもいいんだ…。



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