honey blood
保健室は北斗先生がいなくて、静かな空間。



そっちの方が今は都合がいい。



「やるよ」

「天音のこと好きにしないでね…」

「俺も蜜はムリだってば」

「そうだね…」

「力抜いといて」



痛くない。



痛くない、痛くない、痛くっ…。



「う"ぁぁぁぁぁっ!!やぁぁぁぁぁ~!!」

「まだ…」

「天っ音…やめっ…」

「黙って!!」



2回これを味わったけど、毎回意識が飛ぶ。



頭をつぶされた感じ。



もう…死ぬかもっ…。



「よし、できた」

「蜜っ!!」

「いたの?紫」



紫…?



なんで…いるかなぁ…。



こんな姿見られたらかっこつかない…。



成功…したかな…。



プツリと切れた意識。



真っ白な世界に向かった気がした。



夢なのかもしれないけど、夢の中でも頭が痛い…。



目が開かない…。



白い世界、そこにキラキラした光。



あたしはなにをしてたっけ?



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