honey blood
ゆっくり目を開けると、車に乗っていた。



紫があたしを抱えてくれてて…。



「なん、で…?どこ行くの…?」

「蜜んち。まだ起きなくていいから」

「一緒にいてくれなきゃ泣くから…」

「ん…」



優しい力の強さ…。



あたし…なんでこんなに具合悪いんだろう。



風邪かな…。



次に目を開けた時、部屋のベッドで目が覚めた。



紫が視界に入って、落ち着く…。



あたしの部屋でなにしてるんだか…。



「物色しないで…」

「起きたか。大丈夫か?」

「あたしどうしたの?」

「天音に記憶作ってもらったんだろ?」

「天音…」



天音は紫の親戚であたしの友達…。



天音…。



「よくわかんない…」

「それでいい。まだ頭いてぇか?」

「痛い…」

「気休めかもしれないけど頭痛薬」

「ありがと…」



紫がそばにいてくれてるのが嬉しい…。



なんか変な気分…。



紫がくれた薬を飲んでまた横になると頭を撫でられた。



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