honey blood
信じらんない。



紫のバカ。



「あたしがヴァンパイアになればしない?」

「そうやって簡単に結論出すな」

「だって…」

「前から吹雪にしつこく言われてたし。決めるのは俺だから」

「二股とか、本当にあり得ないからな」

「わかってる。お前も天音と浮気すんなよ?」

「絶対ないね。天音嫌いだから明日も行きたくない」



だけど紫は行けと言った。



天音にも罪を償わせてやれって。



とんでもなく高いの食べてやるんだから。



「夜はそのまま天音とうちに帰ってきて泊まりだぞ」

「泊まり?」

「そろそろ本気で食わせろよ」



それって…。



なんで急にそんな話し!?



顔熱っ…。



「エロ紫…」

「なんとでも言え。ただ蜜の全部が欲しいだけ」



恥ずかしいからやめてよね!!



顔から火がでそうだから!!



「あたし…」

「ヤダ。ムリって言われたって俺がムリ」

「でも!!」

「もう黙れ。俺は我慢できねぇ」




久しぶりのキスは、やっぱり心がポカポカした。



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