honey blood
双子が着替えを手伝い、やっと窮屈さから解放された時、玄関が開く音。



蜜の気配がする…。



「ミーちゃんだ!!」

「兄さまお着替え中だから恥ずかしいよ?」

「ララがお迎えしてくる!!」



天音の気配もするから、ちゃんとふたりで帰ってきたらしい。



そのまま着替え終わり、居間に行くと母さんと蜜が当たり前のようにテレビを見ていた。



「オイ、なんか言うことねぇの?」

「ん、ただいま」

「早く風呂入ってこい」

「お先にどーぞ」



目を合わせないってことは、俺が言ったことを意識してる証拠…。



カワイイヤツめ。



「紫、お見合いどうだった?」

「あんな堅苦しいもん、二度としねぇ」

「それにアンタはミーちゃんにご執心だからね~」



恥ずかしいから蜜の前で言うな。



蜜の顔が赤くなってんじゃねぇか。



「風呂入ってくる…」

「紫っ!!」

「ぁん?」

「ご、ごゆっくり…」



やっぱり意識してんじゃん。



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