honey blood
風呂に入ってから部屋に戻ると、敷かれた布団の上にはちょこんと座る蜜の姿。



からかってやりたいけど、今はそっとしとこう。



「風呂行けって」

「あっ、うん…」



部屋から出て行った蜜からは緊張みたいなもんを感じた。



マジでカワイイ…。



そして気になることを聞きに天音の部屋へ。



「大丈夫、な~んにもしてない」

「ならいいけど」

「あっ、紫の部屋にあった小説貸して?」

「勝手に持ってけ」

「なに読もうかな~」



蜜と天音がなにを話したのかとか、そんなのはわからないけど。



やけにスッキリした天音の表情からは穏やかな雰囲気しか読みとれなかった。



蜜に謝ったのか?



小説を5冊ほど持ってった天音が部屋を出て数分、湯上がりの蜜がやってきた。



ガチガチに緊張してやがる…。



「取って食ったりしねぇよ…」

「わ、わかってるし!!ってかなに考えてんの?そういうのは結婚してからでしょ」

「じゃあ結婚してくれんの?」

「へっ!?」



おもしれぇ…。



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