honey blood
だけど蜜にはもっと攻められると思った…。



心が広いのか、バカなだけか…。



「記憶、消した方がいいんじゃないか?」

「アイツがそれを望まないから消さない」

「珍しい子だな…」

「父さん、薬の改良はまだ終わんねぇの?」

「そのうち出来る。でもお前の体質には合わないだろうな…」



薬の副作用が強い俺のために協会が改良してくれてる。



いいかげん、血が濃すぎんだよ俺は…。



「もうどうしたらいいかわかんねぇよ…」

「まぁな…。どうにかして提供してもらうしかないだろう」



どうやって?



あのアホが優位に立ってるって気づいたら絶対血なんかもらえねぇ…。



「普通に生活できそうにねぇ…」

「そん時は荒治療してやる」

「そうして。じゃ、俺もさすがに眠いから寝る」

「あぁ、クマできてるぞ」



蜜が心配だったのか、眠れなかった…。



俺らしくもねぇ…。



自分の部屋に戻り、布団の上に倒れ込んだ。



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