honey blood
そして文化祭当日、蜜にゃんをニヤケながら見てると、今までで一番恥ずかしそうな顔をした。



「林ってなにげにカワイイかも…」

「そんな目で見んな」

「ですよね、未来の姉御かぁ~」

「それはどうかわかんねぇよ」

「そうなの?」



返事もらったわけじゃねぇしな。



まだ急がないでいいかなって思うし。



「あれ?天音は…?」

「そういやさっき教室から出てった」



いつもの指定位置に天音がいないことに気がついた。



もうすぐホームルーム始まるのに…。



やけに気になるこの感じ…。



「イヤな予感がする。天音探すぞ」

「あんなのほっとけよ。なんかあっても助ける義理はねぇ」

「いいから探せ!!」

「命令なら探す」

「じゃあ命令」



勘が働くって、あんまり嬉しくねぇな…。



雪丸達は下の階、俺と残り半分は上。



あいつの匂い、知らないし。



文化祭だっつーのに…。



「微妙に気配がする」

「屋上…?」

「たぶん」



天音になんかあったら父さんに合わせる顔がねぇ。



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