honey blood
いつもは開いてないはずの屋上。



そこにいた天音は複数に囲まれてた。



3年のヴァンパイアクラス…。



「なにやってんの、先輩達」

「桐原 紫っ…」

「なんて遊び?俺も交ぜろよ」



天音は弱い純血だって自分で言っていた。



せっかく作った天音の仮装が汚れてる…。



出来損ないとか、不良品とか。



散々言われて育ったんだっけ。



確かにこんなヤツらに負けそうなのはどうかと思う。



殴られた形跡のある口元…。



「なんで来るかな…。頼んでねぇのに」



そう言って血の混じった唾を吐いた。



強がりか、負けず嫌いか。



どっちでもいいけど。



「サボりに来たら天音が先客だっただけ」

「そう、なら場所変えろよな」

「コイツら落としてからな」



屋上から落ちた程度じゃ死なないだろう。



それとも半殺しくらいにしとく?



「先輩、飛んでみようか」

「いやっ、それは…」

「俺の地位にビビってんの?だったら筋違いじゃね?」



ケンカなら対等な立場でやろうじゃん。



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