honey blood
結局、文化祭どころじゃなくなった。



反省文書いて、多少クラスの店手伝って。



蜜にゃんに構うヒマなく。



「コスプレ蜜と図書室でエロいことする予定だったのに…」

「俺なんかに関わるからじゃん」

「助けてやったんだ。感謝されてもいいんじゃねぇの?」

「今日見て思った。紫ってやっぱり羨ましい…」

「だったら天音、俺の下につけよ。お前みたいな悪ガキ、ひとりくらいいなきゃおもしろくねぇし」



俯いてる無言の天音。



顔を上げてニコッと笑った。



「重役希望」

「あぁ」

「俺がピンチになったら助けてくれよ?」

「わかってる」

「よろしくお願いします」



頭を下げた天音を信用してみようと思った。



根は腐ってない。



きっと大丈夫。



「めちゃくちゃ気分いいから海行きたい」

「はぁ!?」

「帰ったら吹雪に頼もうか!!」

「意味わかんねぇから!!」



弱き者を助け、強き者に立ち向かう。



そんなヤツになるべきと、天音から教わった気がした。



だけどマジで…。



蜜にゃんは惜しかったぜ…。



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