honey blood
紫って生まれた時すぐに北斗先生に会ってたんだ…。



なんかそれってすごいなぁ…。



体の弱い紫には欠かせない人だし。



「人間とヴァンパイアってうまくいかないのかな」

「紫が普通のヤツならそんな悩みなんてなかっただろうにな」

「そうだね。でも紫は家を捨てないって言ってたから」

「責任とか覚悟とか、ちゃんとわかってんだろ。だからお前が決断出さなきゃダメなんだと思う」

「あたしが決める…」

「紫ならどうにかしてくれるって考えばっかりなら、俺は蜜に紫を任せられねぇな」



あたしの考えは…?



まだまだ未熟なことに気づかされた。



紫は大人になるために修行に出たようなもん。



あたしもあんな風に言ってくれた紫に、恥じないようにしたい。



「紫ってヴァンパイアの世界のこと、あんまり教えてくれなかった」

「そうか」

「あたしも勉強する。帰ってきた紫に笑顔で会いたいから」

「なんでも聞け、俺は天才だからな」



頑張るから。



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