honey blood
マジで帰りやがった…。



紫不足なのかな…。



体は楽になったけど心が満たされない。



すでに紫に会いたい…。



「お嬢様、夕飯ですよ」

「うん、今行く」



たくさん食べても満たされない。



やけ食いってくらい食べたのに…。



「ねぇ先生、紫はなんで忙しいの?」

「継承の日が近いからだろ。うちの実家もかなり慌ただしいぞ」

「なんで?」

「そりゃあ新しいボスができんだ。下につく者の召集とか、受け入れ体制整えねぇとな」

「よくわかんね」

「女はそんなもんだろ」



ブライアンが帰ってからも紫はバタバタ。



あたしはヒマで久しぶりに二葉のおうちにやってきた。



「カワイイにゃんこ~!!」

「マルって名前だよ」

「まさか雪丸君からとったの…?」

「雪丸君が拾ってきたの!!」



子猫に少し癒されたけど、本当に放置されてるあたしはマジで寂しい。



でも二葉はそんなあたしを羨ましいと言った。



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