honey blood
二人ともそれなりに悩んで、苦しんでいたんだ…。



「追いかけてくる!!」

「いい!!これは…あたしと雪丸君が乗り越えなきゃいけない問題だから…」



鈴を鳴らしたような二葉の声が震えていた。



出会った時から明るくて、基本的になににもめげない強い子だと思っていた。



二葉の悩みなんて聞いたこともなかったし、まして悩んでることにすら気がつかなかった…。



「言ってくれたらよかったのに…」

「えっ?」

「悩んでんなら言ってよ!!友達ってそういうもんでしょ!?」

「そう…だね。ごめんね、蜜ちゃん…」

「違う、攻めてるわけじゃなくて…あたしにもできることがある!!」



あたし、なんのために死んでまでヴァンパイアになったのかわかったよ。



二葉は唯一無二の大事な友達。



こんなあたしを受け入れてくれて、支えてくれる大好きな人。



「話しつけてくる」

「へっ…?」

「あの軟弱雪丸め!!二葉泣かせた罪は重いから!!」

「蜜ちゃん!?」



ふたりの問題?



解決しないこともあるんだから!!



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