honey blood
まだヴァンパイアになって日が浅い蜜は容赦なく噛みつく。



痛いし深いし限度を知らない。



どこまで飲まれりゃいいんだよ。



「蜜、お仕置きされたいの?」

「んぁ!?」

「殺す気?」

「ごめんっ…。手加減できなくて…」

「まぁそのうち感覚なんて掴める。で、新婚生活はやっぱりふたりでスタートしてぇの」

「はい…?」

「部屋借りてふたりで住まねぇ?」

「急にそんなこと言われても…」



蜜はこの家に入るんだと思っていたらしい。



金銭的な心配は、俺が父さんの後を継ぐから問題ない。



「数社もらうことになったし。蜜はなんの心配もいらねぇから」

「うん…」

「不満みてぇだな」

「そういうわけじゃなくて…。ご飯とか作れないし家事も苦手だし…」

「誰か雇う」

「よくわからん。紫のしたいようにしていいよ」

「ならまずは2ラウンドってことで」

「なんでそうなるの!?さっきシた!!」

「あんなもんじゃ足りねぇよ」



早く嫁にしよ。



< 411 / 506 >

この作品をシェア

pagetop