honey blood
しばらくして目を覚ました蜜は、モソモソと布団の中で動いてる。



近くにあった浴衣を引っ張り、布団の中に引きずり込んだ後やっと起きあがった。



「まだ朝は寒いな…」

「メシ、食うんだろ?」

「もちろん」

「着替えて来いよ」

「うん…」



俺はシャワーでも浴びたい気分だから。



やっとヒマになったから髪を切ろうかと思ったのに、蜜が嫌がる。



女みたいでスゲーいやなのに…。



アイツのワガママを聞いてやるのもおかしな話だ。



熱めのシャワーを浴びてから蜜がいるであろう居間に行くと、山盛りの朝食を食べてる。



「食い過ぎだろ…」

「太らないし病気にならないし!!いっぱい食えて最高~」



そりゃあ食っても急に太ったりするような体じゃないけど…。



臓器的なもんは人間と変わんねぇから食い過ぎたら吐くのに…。



「紫も食う?金田さんの目玉焼きってホント、絶妙だよね。毎回同じ焼き加減ってすごいと思う」

「ありがとうございます」

「いえ、いつもごちそうさまです。おかわり!!」



食い過ぎだから!!



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