honey blood
どんだけ好きなんだよ。



夢で妬くなんて。



「俺は浮気なんかしねぇよ」

「したらダメだから…。紫のとこしか行くとこないんだからね」

「わかってる」



こんなに大事にしてんのに。



伝わってねぇのな~…。



「起きねぇの?」

「紫の匂いするんだもん…。このまま寝てたい…」

「指輪買いに行かねぇ?」

「なんで指輪~?いらないよ、眠いのに」



結婚するからだろ!?



自覚なさすぎて笑えてくるぜ。



「誰の嫁になるんだよ」

「あっ、まさか結婚指輪?」

「それ以外になんかあんの?」

「ホント実感湧かなくて」



だよな、式挙げる予定もねぇし新居もまだ決めてない。



入籍する日も決めてないし、な~んにも決まってない。



「籍入れたら一応お前も顔出せよ?」

「ん~。紫が偉いことはわかったんだけど、嫁になったらあたしも偉いの?」

「そうだな、俺が殿様ならお前は正室ってとこだしな」

「わぁ~、お城のお姫様~…」



どうやらそんな立場は好きじゃないらしい。



でも逃がさないし。



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