honey blood
そんなあたしの心中は全く無視の紫。



ご機嫌でムカつくぅ~…。



「話しておきたかったんだけど、俺はまだ契約できねぇんだ」

「は…?契約ってなに?」

「お互い、一生ソイツのエサになるって契約」

「しなきゃダメなの?」

「普通結婚したらするだろうな。お前が死んだら俺も死ぬってこと」



究極のラブじゃないか。



紫とならしてもいいのにな…。



「なんでできないの?」

「俺の血がほしいヤツがいるからだ」

「何それ」

「話せば長くなるから端折る。実際、父さんも母さんと契約してない。母さんはしてるけどな」



じゃああたしが契約すればいいの?



紫の物になるって意味でしょ?



違うか、あたしが紫の血しか飲めないってことだよね?



主導権が全部紫ってこと…?



「あたしも契約しない」

「あ!?」

「紫に主導権握られっぱなしなんてヤダもんね!!」

「バカか。意地でも契約させる」

「最低じゃない?」

「お前が他のヤローに噛みつくなんて考えただけで胸くそわりぃ」



自分勝手!!



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