honey blood
イライラ、爆発するから。



「春奈さんって紫のお気に入り?」

「あ?なんで春奈の話しになんだよ」

「紫があたし以外の人の血もらうの。あたしだってイヤだから」

「どうしようもねぇ時だけだろ!?」

「薬でなんとかしなよ!!軟弱ヴァンパイア!!」

「そこまで好き勝手言って後悔しねぇわけ?俺に死ねって言ってんだよな?」



言い過ぎた…。



紫の体のことはよくわかってるのに…。



でも後に引けるような状況じゃなくて、ジワッと目に熱いもの。



ただのヤキモチだったのに…。



「もういい。理解できねぇなら一生そうやって怒っとけばいい」

「だって…紫ばっかりっ…」

「春奈はそんなヤツじゃねぇ。吹雪と春奈が俺によくしてくれんのはただの忠誠心だ」



パタンと閉まったドア。



ヴァンパイアになったのにわかんないこといっぱい…。



理解できない…。



「う"ぅぅぅぅ~…」



ケンカなんかしたいわけじゃないのに。



紫のバカ…。



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