honey blood
そんな教育を受けて育ったんだとか。



でも、その人生を選んだのは自分自身。



春奈さんは自らあたしの世話をかって出た。



あたしの力になりたいって。



「ごめんなさい~…」

「いいんですっ!!紫様のピンチの時だけですけど、蜜様のお気持ちはわかりますから」

「わかる…?」

「好きな人が他の女に噛みついたらイヤです」



この人、いい人だ…。



誤解してたのはあたし。



勝手に妬いて勝手に怒って、紫にひどいこと言ったのもあたしだ…。



「なにかあったらいつでも支えになりますので遠慮しないでくださいね?」

「うん、ありがとう!!」



春奈さんの作ったご飯はどれもおいしかった。



夜には家に帰る春奈さんを見送ってからひとりでお風呂。



紫は帰ってこないつもりだろうか…。



泣きはらした目を冷やしながらしばらくお湯に浸かってた。



「頭冷やしたか」

「ぬぁっ!?」

「なんか言うことねぇ?」

「出てけ…」

「チッ…、カワイくねぇ」



急に風呂に来る方が悪い!!



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