honey blood
ヘラヘラ笑う蜜に無理矢理制服を着せて送り迎えのためにやってきた吹雪の車に乗せた。



マジで壊れちまったか?



「蜜様、どうかされましたか?」

「ん~、ご機嫌なだけだろ」



今にも寝そうな蜜は俺にもたれて来て、朝からカワイイ。



まだ眠いだけっぽい…。



「蜜、あ~ん」

「あ~ん」

「はい、うまい?」

「…………すっぱぁい!!なに食わせたの!!」

「レモン10000個分のアメ。これで疲れも吹っ飛ぶぜ」

「マジっ…もう食えない!!舌がおかしくなる~…」



起きたみたいだし。



涙目だからもらってやる。



「んなぁ!?」

「もらってやっただけだから怒んなよ?」

「吹雪さんの前でっ…死ね死ね死ね死ね死ね」



まぁいいか、起きたしな。



校門前で吹雪と別れて新しい教室に向かう。



新入生がキャピキャピしてて面白い。



2年前は自分もこの中のひとりだったのか…。



「お前いつまで『林』で通すわけ?」

「ダメ?めんどくさいじゃん」



別にいいけどなんつーかムカつく…。



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