honey blood
教室に戻った時、目の前にふたりがやってきた。



「あたし、皐。こっちは尚。国籍はアメリカなの。よろしくね?」

「国の主に向かって軽く口開いてんじゃねぇよ」

「もしかして見た目より逞しいの?嫌いじゃないよ、そういうの」

「言ってろ。俺の国で適当なことすんじゃねぇぞ」

「わかってます」



ブライアンに調べさすか。



やっぱり他人とは思えない…。



妹の皐はよく喋り、サバサバしてる。



兄である尚の方は無口で絡みづらい。



誰なんだよ…。



「ブライアン、桐原って双子が日本に来たんだけど何か知ってっか?」

「もしかして皐?」

「知ってんのか!?」

「悪い…、婚約者だ」



へっ…?



ブライアンの婚約者…?



「俺との縁談がイヤで逃げたんだろ…」

「桐原って名乗って…」

「秘密にしてたけど、皐と尚は…」



『天音の義兄弟だ』



それって…俺の従兄弟じゃね!?



父さんの兄貴のガキだと言う。



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