honey blood
そりゃああたしも悪かったとは思うけど…。



でもここまでしなくてもいいじゃん?



温めたご飯を上品に食べてる紫に聞いてみた。



「反省したからもう許して?」

「なに?鎖に繋がれてぇの?」

「え"っ!?そんな感じになっちゃう!?」

「当たり前だろ。お前はしばらく俺の機嫌取り以外しなくていい」

「最低!!あたしは紫の奴隷じゃねぇから!!」

「俺がどれだけ怒ってんのかわかってねぇのな」



わかってるけど…。



外に出たいよ…。



紫のバカ…。



「泣いたって現状はかわんねぇぞ」

「そんなつもりで泣いてんじゃない!!もう寝るっ!!」



家出してやる…。



明日、紫がいない時間に出てってやるから。



ひとりでベッドに入り、止まらない涙を拭った。



自分が悪いことはわかってるのに…。



紫には伝わってない…。



苦しい…。



しばらくは笑顔とお別れかな…。



「いつまで泣いてんだ」

「話しかけんな…」

「ご自由に」



ガブッて…。



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