honey blood
あたしのバカ…。



近づいてきた緑の瞳のイケメンはあたしを見下ろした。



「告白なら他当たれ」

「は…?」

「なに?ストーカーってヤツか?気持ちわりぃからやめてくんね?」



オイオイオイ。



とんだ自惚れやですな。



誰が初対面のヤツに告るかっての。



勘違い、恥ずかしい~。



だけどこの威圧感、今までのチャラ男と全然違う…。



「も、申し訳ないですが拙者、転校初日で道を知りたかっただけでござるよ?」

「そうでござるか」

「ござる…」

「学校、あっち。俺は家に帰る」

「その道案内、アバウト過ぎてわかんねぇよ」

「じゃあ一生迷ってやがれ」



血も涙もないのかいっ!!



向きを直して歩き出したそいつのカバンを掴んだ。



初日はさすがに遅刻しちゃ困るって~!!



「なんだよっ!!」

「が、学校…行こう?」

「行ったらどうにかなんの?」

「い、いいことあるよ。たぶん…」

「へぇ~…」



ニヤリと笑った気味悪い彼はポンッとあたしの肩に手を置いた。



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