honey blood
まず話してみようか。



「あなた…人間?」

「なんだ、もうわかってんの?人じゃない」

「あたし…か、彼氏の所有物的な存在っていうか…」

「でも契約してるわけじゃないでしょ?」

「契約…?」

「そ、契約」



なにソレ?



意味わかんないし…。



逃げられる気がしないんだけど…。



その時、店員のいらっしゃいませが聞こえた。



息を切らせた紫が立ってて…。



「紫っ!!」

「オイ…、俺のエサになにしてんだお前…」



初めて見る顔だった。



本当に急いで来てくれたのか、髪がどうでもよくなっちゃってる…。



だけどそれよりも紫がカッコよく見えちゃって…。



「お前人間上がりのヴァンパイアだろ…」

「えっ…ちょっと…大物…」

「外出ろよ…」



本気でキレてる…?



ちょっと紫…なにする気?



とりあえず外に移動したあたしと紫とナンパ男。



心臓バクバクだよ…。



ケンカですか?



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