honey blood
出てろと言われて保健室を出された俺は、まず担任に電話をかけた。



「見つかった?」

「資料室で…倒れてた…」

「資料室!?誰に連れ込まれたの!?」

「マリ…、ソイツやっちゃっていいよな?」

「待ちなさい紫!!今行くから!!」



沸々と苛立ちがわき上がる…。



俺のもんに傷つけたらどうなるか…思い知らせてやんなきゃな…。



すっ飛んできた担任、マリはまず俺を眠らせようとした。



「オイ、やるなら隙狙えよ…。効いてねぇぞ?」

「だったら隙作りなさいよ!!とにかく落ち着きなさい!!」



ガラッと開けた保健室から保険医を呼ぶマリは、俺の手を握って離さない。



俺の性格ってのをよくわかってるらしい…。



「北斗、あたしじゃ無理!!紫どうにかして!!」

「こっちは殺気だらけかよ…。そのまま押さえとけ!!」



あっ…このハゲっ…。



力で対抗してくると思えば薬は卑怯だっつーの…。



太股に刺さった注射器のせいで、一瞬頭がフラッとした…。



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