honey blood
まぁあのピアスはナンパ防止みたいなもんだったからな…。



アレは俺のだって証みたいなもんで、他のヤツは蜜の血を飲めなくなるってこと。



契約しなくても相手を縛れる勝手な品物って意味で。



血が目的だったわけじゃないらしいから意味がなかった…。



「アイツんとこ行ってくる…」

「紫」

「なに?」

「彼女を守るのはいい。ただ、守り方を間違えば傷つくのは自分達だってこと、よく考えるんだな」



意味わかんねぇよ…。



とにかく今は蜜に会いたいから行かなきゃ…。



重い体を起こして着替えた。



今何時だ?



どうやら俺は1日も眠らされてたみたいで、外はすでに日常の景色。



車の音ですらガンガン頭に響き、立ってるのも辛い。



それでも蜜の顔を見たくて足を進めた。



あのクソ医者…。



絶対いつか復讐してやる…。



ってか学校に注射器持ち込んでんじゃねぇよ…。



薬が俺の弱点ってことか…。



それを思い知らされた…。



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