honey blood
遥か昔はヴァンパイア同士の抗争なんて当たり前のようにあったらしく、力が強い者が偉い。



その考えは今でも続いてて、この日本をまとめたのは俺の曾祖父さんだったって話し。



その血を引いてる俺も生まれつき力は強いわけで、担任のマリや保険医の北斗なんかとやり合ったって負ける気がしない。



だけど薬は卑怯だって…。



結局1時間かかり、やっと蜜の暮らす寮につくころには汗だくだった。



「どちら…様?」

「蜜に会いに来ました」

「あらっ!!蜜ちゃんも隅に置けないわ~。こんなイケメンと付き合ってるなら紹介してくれたらいいのに~」



そう言いながらオバサンは俺を蜜の部屋まで案内した。



げっ…、マリがいる…。


「あたしは邪魔ね」

「あっ…」

「紫、変な気起こすんじゃないわよ?動けない子を襲ったら最低って呼んであげるんだからね」

「そ、そんな関係じゃねぇよ…」

「ならいいけど。じゃあ無理しないように」



マリが出てった部屋はシーンと静まりかえった。



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