亡き母の無思運必ーむしうんひつー
「ん?」


「私を抱いて下さい」


「…は?」


「嫌…ですか?」


信城さんは何も言わずに私にキスをした。


信城さんは優しく抱いてくれて、私を気遣い大丈夫と聞いた。


ベッドの上の信城さんはいつもと違った。


…信城さん、私は行きません。


自分のためにここに来たのではないから。
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