亡き母の無思運必ーむしうんひつー
私は信城さんに連れられお城の中へ入った。


ここでは手、繋がないのか…。


何故か私はそんなことを思っていた。


お城の中は全体的に白く、鏡が多かった。


天井はもう手の届かないところにある。


「すごい、ですね…」


そう言った私を信城さんは大きな部屋へ入れた。


「葉優」


「はい」


信城さんは私を抱きしめた。
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