涙のあとに――
『その自分で考えろってのは、自分がなんでそう思ったのかお前に説明するのがめんどくさいんじゃねぇかな?」

液晶ディスプレイに浮かぶ、無機質な黒い文字達が、襲ってきたように思った。
口の中がカラカラに渇いている。

うそだ……。
そう思いたい。そう信じたい。
儚い願いだと分かっていながら、私は必死に文字から希望を探そうとする。

だけど、

『てか、単にそういう話しになるのが嫌なんだろうな、と思った』


願いは虚しく。


私は戸惑いと、諦めと、ほんの少しの納得に心が支配されていくのを感じた。



< 16 / 68 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop