涙のあとに――
「うぅ……ざぶい゙」

「文句は季節にでも言いなさいよ」

「むぅ、意味ないじゃないかっ」

「じゃああんたの大事な彼氏にでも言いなさいよ。私を温めて〜、って」

何気なく耳に刺さる、彼氏という単語。
私の胸は一瞬だけ、
ぎゅぅ……っと痛んだ。

でも、そんなの顔には出さない。
てか……出せない。
今暗い顔をしたら、この友達に心配をかけてしまうから……だから。

「ちょ、なんて言い方してんのよっ」

……いつものように、笑う。




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