涙のあとに――

淡泊

「……ね、将夜」


「…なに」


「私のこと、ホントに好き？」


「は？なに聞いてんのお前」


「いいから答えてよっ…」



好きだよ。


その一言が聞きたいだけ。


だから、と勇気を出した現在の帰り道。


もしも言ってくれないなら……別れようと思っていた。


独りよがりかもしれないけど



毎日不安になりながら過ごすなんて嫌なんだもん。


付き合い始めた頃は、毎日のように『好き』って言ってたし。


きっと、言ってくれるって信じてた。


……なのに。