涙のあとに――
「自分で考えろよ」

「そんなんも分からねぇの」



不機嫌な表情と声だけが

私の耳に届いた。


冷たい風が頬に吹き付ける。

そして

冷たい視線は

私のことを無表情に見下ろしていた。


それを見て……


「…別れて」


もう耐えられないと分かった。


きっと、私のこと好きじゃないんだって思った。


わがままでごめん。

でも、好きでいて欲しかったんだ

付き合ってる間くらいは。

もう言わないってことは……


もう私のこと好きじゃないよね?
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