涙のあとに――
そのまま私は友達と別れた。
二人とも、学校へ行くための電車へと乗り換えなきゃいけないから。

「じゃ、また明日〜」

ひらひら、と手を振って別れようとする私に、友達がニヤリ、と笑って一言。


「彼氏に甘えてくるのよ〜」


びくんっ。

その言葉に。
私の心の中の何かが反応した。
不意打ちの言葉に、動揺してしまう。

強張る表情。
とっさに出ない声。

「あ………」

「………ん、どしたの?」

それでも。
心配かけたくない私は必死に苦笑を返し。

彼氏達の待っているであろうホームへと、少し重い足を動かした。



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