電話越しの君へ
「…ねぇ、もう眠いよ」
しばらくその子の話を聞いてたけど、堪えられなくて眠気を理由にギブアップ。
『うわ、もう1時!?
わりー綾瀬、明日なんか奢る』
「いいよ、気にしないで」
『……さんきゅ。
俺、お前のそーゆーとこ好き』
私は、
杉本のダメなとこもぜんぶ好き。
『……綾瀬?』
「あ、ごめんなんでもないよ。じゃあまた明日ね」
『おう、おやすみ』
「……おやすみ」
………ピッ
杉本のおやすみが耳に残っているうちに、私は眠りについた。