電話越しの君へ


「……な、なに?」




恐る恐る聞くと、彼は力無く笑った。




そして、ポケットからくしゃくしゃになった一枚の紙を出す。




渡されたそれを丁寧に広げた。




そしてそこに印されてた文字に
私は絶句する。




「な、なんで……?」




そこにはたった一行。




『杉本 慎也:七組』




とだけ印されていた。




「…もう俺は、
お前に狂い始めてる」




静かに言った杉本の言葉に、私は声をなくした。




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