オリオンの砂時計
るのも、それから、白いシーツの上で揺れ光るアンクレットをいつも左足にしてるのも……彼女たちに近づきたい憧れからだ。
ずっと前に読んだ本なのに、今も私の左足には、シンプルな金色のアンクレットが光ってる。
★冬のそら。★
小学生の頃
校庭の隅の鉄棒
この季節は氷みたいに冷たくて
でもそれが好きだった
空中逆上がり2回
それだけでまだ小さかった手は真っ赤になって
感覚が鈍くなった
手が痛くなるまで廻ったら
お腹でぶら下がってひとやすみ
身体を二つ折りにしたその格好のまま
足の方を見る
足の下 どこまでも落ちていきそうな深い深い空
鉄の棒一本が
その深い空に落ちてしまうのを防いでくれてるみたい
冬のそらはなんとなく
夏のそれより高く冷たく
だから
吸い込まれたら
取り返しのつかないことになりそうで
足がすくんで
思わず鉄棒から降りて
ほんとの地面の感覚を確かめる
小さい頃感じたそんな怖さは
十年以上過ぎた今も
身体がおぼえてる
けれど
耳鳴りのしそうな冷たいそらに
暗くなったそこにくっきり浮かぶ
変わらない形を
あの砂時計を
自身がここにある感覚
確かめるために時折
今は見上げてる
あんまり
ずっと前に読んだ本なのに、今も私の左足には、シンプルな金色のアンクレットが光ってる。
★冬のそら。★
小学生の頃
校庭の隅の鉄棒
この季節は氷みたいに冷たくて
でもそれが好きだった
空中逆上がり2回
それだけでまだ小さかった手は真っ赤になって
感覚が鈍くなった
手が痛くなるまで廻ったら
お腹でぶら下がってひとやすみ
身体を二つ折りにしたその格好のまま
足の方を見る
足の下 どこまでも落ちていきそうな深い深い空
鉄の棒一本が
その深い空に落ちてしまうのを防いでくれてるみたい
冬のそらはなんとなく
夏のそれより高く冷たく
だから
吸い込まれたら
取り返しのつかないことになりそうで
足がすくんで
思わず鉄棒から降りて
ほんとの地面の感覚を確かめる
小さい頃感じたそんな怖さは
十年以上過ぎた今も
身体がおぼえてる
けれど
耳鳴りのしそうな冷たいそらに
暗くなったそこにくっきり浮かぶ
変わらない形を
あの砂時計を
自身がここにある感覚
確かめるために時折
今は見上げてる
あんまり