中心のアイツ
「告られたんだろ?」

そっちか~ まぁそりゃ知るわけないって
 それは何故知っている!!

「な、何で知ってるの?」
「顔見りゃわかる」

即答された。顔に出やすいのかな? 
 確かお父さんのお兄さん(つまり伯父さん)も顔に出やすいって言っていたな~

まだ見ぬ従姉妹もそうらしい。伯父さんは祖父母が離婚した時に確か祖母についてって、お父さんが祖父のところって言ったから、名字は違う。たしか―――

 そんなことより!! 私がその子と付き合ってないって知ってるよね?
誤解なんてヤダ!!

彼をチラチラ見て不安になっているのに気づいて思う。
 やっぱり、好きなのかも知れない、彼のこと。

よし決めた。ウジウジなんてしていられない!!
 でも勇気はいるわけで・・・・

「あ、あのね」

ちょっと詰まってしまったが、言い切る。

「飯坂君、す、好きな人いるの?」

私のその言葉に驚いた顔をして、一瞬考えた顔になった後

「いない」

といった。
 それに少し安堵して、ホッとした後

「何で聞くの?」

ドキッとした。ココで言ったら―――
 振られる!! ヤダ、それは。

絶対回避!!

「えっ な、何でもないよ。だって私…い、いや気になっただけ」

じゃあねと言って、その場から逃げた。


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