ねぇ、会いたいよ
1人なんかノリつっこんでると、
フワリと甘い香りがあたしの鼻をくすぐった。
えっ……?
甘い香りのとりこになったと思ったその瞬間、
唇にやわらかいものが当たった。
「そーゆー顔のこと言ってんの。」
いつの間にかあたしの方をむいて
しかも目線まであたしのとこに
合わしているさっきの“誰か”。
すごく顔が整っていわゆる美少年。
目は大きくてきれいな二重で
モカブラウンの髪がなびく
かんじがすごく色っぽく見える。
カッ…カッコイイ……。
じゃっじゃなくてっ!!
「これ(←顔のこと)普通なんですけど……」
美少年と分かった瞬間
再び敬語続行。
こんな人に会ってしかも初対面で
タメとか…ムリっしょ?
するとその美少年は
あきれたようにあたしを
見下すような姿勢で言った。
「だから。ユウキたちみたいな変な男が寄ってくんだよ…。自分の顔分かってる?この鈍感女」
「なっ///」
そういうとハヤト(?)は去って行った。
「あっあたしも遅刻じゃんっっ!!」
あたしは誰もいない校門をくぐり
ダッシュで校舎へ入って行った。
このとき。あたしはふかくにも
ファーストキスを奪われた
ことをすっかり忘れてしまっていたのでした。
今思い出すと、本当に鈍感
だったんだよね・・ハァ…↓↓