ねぇ、会いたいよ

するとユウキは何も言わずに、
ただ怯えた表情をして
人の群れのなかに消えて行った。
残った二人の男もビビったのか
ユウキが走って行った後、
すぐに後を追って行った。
後ろにくっついている女は、
俺のブレザーをキュッと
力弱くにぎっていた。
胸若干当たってるんですけど…。
もぅムリ!!
俺は何も言わずにただただ歩いて行った。
そしたらいつの間にか校舎裏という
イミありげな場所にきてしまっていた・・。

「お前、バカ?」

まだまともに女の顔を見れそうにない俺は、
背を向けたまま話しかけた。
返事はすぐに返ってこなかった。
当たり前か…。
けど俺はまだむしょうに腹が立っている。
この女にも、ユウキたちにも。
もうイロイロイミわかんねぇよ…!!

「あ…あのお…どうして初対面のしかも男の人にバカって言われなきゃいけないんでしょうか…?あたし別にあなたに「バカ」って言われるようなことした覚えないんですけど……」

何コイツ…
やけに素直じゃん。
俺はゆっくりと女の方に
振り返ると、
言葉を失った。
てか理性をぶち壊された。


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