ねぇ、会いたいよ
今の言葉をまだ理解
しきれていないあたしの手を
タケルの大きな手が包み、
人混みの中をズカズカと
タケルの背中を見ながら進んでいく。
タケルってこんなに大きかったっけ?……
幼い頃からよく知ってるからこそ
タケルが成長した姿を見て、
なんだか1人だけおいてかれてる
ような気がした。
あたしが言うのもなんだけど、
顔とかカッ…カッコイイ部類だし…
その証拠に女の子からだって……
「いったぃわね!!…////ごっごめんなさい。」
さっきの人顔タコさんみたいに
なってたよ…。
タケルがストッと止まって
さっきの女の子の方をふり向いた。
「いや別に。君こそ大丈夫だった?」